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2018年12月28日

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説

曹洞宗は庶民の信仰を最も多く集めた宗派として、仏教の宗派の中でも際立っています。座禅を修行の基礎としている教義ですが、お釈迦様の弟子となるための儀式が多いことでも知られています。曹洞宗の初盆の迎え方を知っておくと、大抵の初盆の迎え方で困ることはないでしょう。

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説

初盆とは

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
初盆(はつぼん)は地域によっては新盆(にいぼん)或いは新盆(しんぼん)という場合もありますが、初盆は死んだ人が初めて迎えるお盆のことです。

お盆の供養は毎年行われますが、曹洞宗でも初盆は特別の「お盆」と言えるでしょう。家族だけでなく、親類縁者の参列もあり、僧侶による読経(法要)も行われ、普段のお盆より飾り付けや供え物も特別のものになります。

お盆と初盆の違い

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
曹洞宗でのお盆と初盆の違いは次のようになります。お盆は毎年やってくる恒例の行事の事で、初盆は故人となった人が、四十九日の法要を済ませた後に初めて迎えるお盆の事を指していいます。

仏教では命日から7日毎に裁判が行われ、49日目に判決が下りないと仏門をくぐることができないとされていて、それ迄は霊として彷徨っているといわれています。従って亡くなってから四十九日前に迎えるお盆は初盆とはいいません。

初盆はいつからいつまで?

初盆は亡くなった人が、四十九日の法要を終えた後に迎える初めてのお盆のことで、通常の期間は8月13日~8月16日迄となっていますが、東京や一部の地域では、7月13日~7月16日をお盆としています。

命日が7月15日過ぎの場合は、四十九日の法要は8月15日~8月31日までに(命日から3ヶ月またぎに四十九日の法要を行わない方が良い)行いますので、初盆は翌年の8月13日~8月16日になります。

曹洞宗の初盆の迎え方

曹洞宗でも初盆は故人の忌明け(四十九日の法要を済ませること)の後で初めて迎えるお盆の事なので、忌明けが済まないうちは初盆はできません。

初盆の迎え方は、宗派によって違いますが、ここでは曹洞宗の初盆の迎え方を詳しく説明していきます。

お盆には新暦盆(8月13~8月16日)と旧暦盆(7月13日~7月16日→東京と一部地域)の2通りがありますので、曹洞宗でも地域の風習に従ってどちらかに決めましょう。

1:曹洞宗の初盆の準備

ここから曹洞宗の初盆の準備の紹介をしていきますが、曹洞宗について少し解説しておきます。

曹洞宗は中国の禅僧達磨を開祖とする宗派で、禅宗五家(曹洞、臨済、潙仰、雲門、法眼)の1つですが、現在の日本の曹洞宗は、13世紀(鎌倉時代)の道元によってもたらされたという説が有力です。

初盆は故人の忌明け後に行われるお盆なので、四十九日の法要に準じた法事(法要+おとき)を行うために、それなりの準備が必要です。

お仏壇・お墓の掃除

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
曹洞宗の初盆の準備でまずすることは、お仏壇とお墓の掃除です。

お仏壇の掃除の場合
注意点1:なるべく晴天の日に行う。仏壇は木製なので、雨の日の掃除では、湿気がのこりカビや痛みの原因になる。

注意点2:元の位置に戻すのに迷わないように、付属品の配置を写真に撮るかメモしておく。

お墓の掃除の場合
注意点1:まず雑草を抜き除草剤などを撒いておく。
注意点2:墓石は柔らかいスポンジで水洗いする(洗剤は石の変色の原因になる)。

お寺・お坊さんの手配

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
初盆の大事な作業として、菩提寺(先祖代々のお墓のあるお寺のこと)やお坊さんへの手配があります。

初盆は四十九日の法要に次ぐ重要な法事なので、事前に菩提寺に連絡をして、読経のお願いをしておく必要があります。お寺にはお寺の事情があるので、早めに連絡を取り、予約しておくことをおすすめします。

特に檀家(菩提寺に属して、盆や彼岸のお布施をする門徒のこと)の多いお寺では、初盆が重なるので、早めに予約しましょう。

会食の手配

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
曹洞宗の初盆の前に準備する大事なことは、寺やお坊さんへの手配の他に、会食(おとき)会場の予約があります。

最近は家に大勢で食事をする部屋がある場合でも、外に出て「おとき」をするのが普通になっています。初盆は親類縁者が集まるのですから、おおよその人数を予想して、おとき会場の予約をする必要があります。

集まる予想人数に応じた会場を探さなくてはなりませんので、早めに目星をつけて予約しておきましょう。

案内状の送付

初盆の準備での大事な作業に、案内状の送付があります。

初盆に参列して貰いたい人には、早めの案内状送付がおすすめです。お盆の時期は、会社でも連休が取れるところもあるので、外出の予定を立てる前に返事がもらえるように、早めの連絡が肝要です。

親類縁者であれば、ある程度の予想はして貰えるでしょうが、早めの案内状送付は、相手への配慮として大事です。

盆提灯の準備

曹洞宗の初盆の準備に盆提灯がありますが、身内が用意するのは白提灯になります。

白提灯は初盆である目印に玄関先や軒先に吊るしますが、白は清浄無垢を表すので、故人の霊を迎えるのにふさわしいとされています。白提灯は初盆の時だけ使うものなので、初盆が終わったら燃やしてしまいます。

親類縁者が贈るのは白提灯でない絵柄の入った盆提灯になりますが、最近は盆提灯を贈る代わりに、現金を包むケースが多くなっています。

返礼品の準備

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
初盆に親類縁者の参列をお願いした場合、おときの席で渡す返礼品の準備をするのも大事な作業になります。

初盆にきていただいた人は、必ず「ご仏前(金一封)」を仏壇に供えてくれるでしょうから、迎える側としても、返礼品を用意する必要があります。

曹洞宗でもご仏前の中身(金一封)の一般的な相場は、1万円~2万円位で、返礼品の相場は3千円~5千円といわれています。生活消耗品が選ばれることが多いです。

精霊棚・お供え物の準備

曹洞宗での初盆では以上の他に大事な準備として、精霊棚と精霊棚に並べるお供え物の準備があります。

曹洞宗での精霊棚とは、お盆(お彼岸)に先祖の精霊(死者の魂)を迎えるために、お供え物をのせる棚のことです。精霊棚にのせるお供物は、果物やお菓子の他に、土地によっては「ほおづき」や「ぼたもち」、巻き寿司を備えるところもあります。

さらに地域によっては、胡瓜とナスで作った馬(精霊馬)を飾るところもあります。

2:曹洞宗の初盆の法要の流れ

以上では曹洞宗の初盆の準備の説明をしてきましたが、以下では曹洞宗の初盆の法要の流れについて詳しく紹介していきます。

お盆はあの世に逝った故人の精霊(魂)が、精霊馬を使って、あの世とこの世をいったりきたりする期間とされていて、故人の魂があの世から初めて家に帰ってくるのが初盆といわれています。曹洞宗の初盆の流れは、迎え火→お墓参り→棚経→送り火となります。

迎え火

曹洞宗の初盆の流れの最初は迎え火になります。

曹洞宗では、迎え火を焚くのは8月13日の夕方になります。迎え火を焚く意味は、故人の霊(魂)が自宅に迷わずに戻るための目印といわれています。焚き方はいろいろですが、玄関先で焚く場合と、お墓で焚く場合があります。

焚く材料はオガラ(麻の皮を剥いたもの)や手松(松脂の多い松の芯を、迎え火や送り火用に細く短くした焚き木)になります。

お墓参り

曹洞宗でのお墓参りは、集まっていただいた親類縁者と家族で行いますが、地域によって棚経の前に行くところと、棚経の後に行くところがあります。

曹洞宗ではお墓参りには、線香と花、故人が好きだったお菓子や飲み物を持参しますが、以下が注意点です。

1.飲み物(缶など)は口を開けない。
2.お菓子や果物は帰る時に持ち帰る(カラスや鹿などがお墓を荒らす原因になる)。
3.ろうそくの火は必ず消す(火事の原因になる)。

棚経

棚経は、曹洞宗のお坊さんが檀家を廻り、お盆のお経をあげる風習の一つですが、初盆の場合は、精霊棚の前でお経をあげて貰うことになります。

正座ができない年配者や、正座が苦手な人は、あらかじめ椅子などを用意して貰いましょう。

送り火

曹洞宗での送り火は迎え火と同じオガラや手松を焚きます。

送り火の意味は、初盆で帰って来た故人の霊(魂)が、迷わずにあの世に帰れるように焚くのだといわれています。8月の16日の夕方や日没後に焚きますが、地域によっては15日に焚くところもあります。

旧歴盆になっている東京や一部の地域では7月16日に焚きます。

3:曹洞宗の精霊棚の飾り方

精霊棚とはお盆に帰ってくる故人の霊に捧げるお供物を飾る棚のことですが、曹洞宗の精霊棚の飾り方は以下のようになります。

1.棚の上にまこも(真菰の葉で織ったむしろ)をのせる(白い布でもよい)。
2.台の一番奥に本尊を置く(13仏の掛け軸でもよい)。
3.本尊の前に初盆の故人の位牌を置く。
4.位牌の前に山盛りのご飯を置く(真中に箸を立てる)。
5.ご飯の周りに故人の好きだったお菓子や果物などを置く。

4:曹洞宗の初盆のお布施

曹洞宗での初盆のお布施はどの位したら良いのか分からない、という人もいるでしょうが、宗派によっても違いますし、お寺との関係や法事の規模によっても、お布施の中身は違ってくるでしょう。

お坊さんが「お気持ちだけで」という場合もありますから、無理することはありませんが、ある程度の相場というものがありますから、以下で曹洞宗での初盆のお布施の相場を説明します。

金額の相場

曹洞宗でも初盆のお布施に決まった金額というものはありませんが、相場は3万円~5万円といったところです。

お布施の他に車代として5千円~1万円、お坊さんが食事を辞退された場合、お膳料として5千円~1万円包みますが、これらすべて決まりがあるわけではないので、無理のない程度で金額を決めるとよいでしょう。

袋の書き方

お布施には通常は「のし袋」ではなく、白い無地の袋を使います。

白無地の袋も一重のものが良い(不幸が重ならないようにという意味で)とされています。半紙などを使ってもよいですが、郵便番号のない白い袋でしたら、市販のものを使用してもよいでしょう。

曹洞宗では表書きは「お布施」、「御布施」、「御経料」などと書きます。金額を入れる必要はありません。

お布施の渡し方

お布施の渡し方は、曹洞宗も他の宗派も同じで、お布施は手渡しでなく、小さなお盆にのせて渡します。

渡すタイミングは、お坊さんの読経が終わり、「おとき」に入る前に渡すことが多いですが、法要の前でも、お坊さんが帰られる時でも、その時の状況で判断するとよいでしょう。

5:曹洞宗の初盆にふさわしい服装

曹洞宗でも初盆は法要の中では四十九日の法要に次ぐ重要な催事なので、服装もそれなりに配慮する必要があります。迎える側も参列する側も、普段着という訳にはいきませんので、喪服の着用になります。

迎える側

曹洞宗でも初盆は、家によっては四十九日の法要に匹敵する規模で行う場合もあるので、迎える側の服装は参列者より軽装にならないように、正装が望ましいでしょう。

とはいえ初盆の時期は暑いですから、白いYシャツに黒のネクタイ、黒いズボンであれば、参列者に対して失礼にはならないでしょう。女性の場合は夏用のブラックフォーマルが良いでしょう。

参列する側

初盆に参列する側の服装は、準喪服以下で充分でしょう。暑い時期ですから、上着は白のYシャツに黒かグレーのズボンでもいいですし、夏用の地味なスーツでも大丈夫です。

Yシャツは長袖でも半袖でも構いませんが、色ものは避けましょう。

6:曹洞宗の初盆に参列する際の持ち物

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
曹洞宗でも初盆への参列には、香典やお供え物を持参します。

案内状に「お供物その他ご辞退させていただきます」とか、「会費制でします」という一文がない限り、空っ手という訳にはいきませんので、香典なりお供え物を持参しましょう。

香典

香典はそれ迄の付き合いや、相場などを考えながら、相手にも自分にも余り負担にならない程度で包みましょう。

親戚以外の縁者の場合は、「おとき」の席に出ない場合は3,000円~5,000円といったところが相場です。親戚関係で「おとき」に参加する場合は、1万円(1人の場合)~2万円(2人の場合)が相場です。

お供え物

初盆に参列する場合、香典の他にお供え物を持参する人もいますが、それは故人の家とのそれ迄の付き合いや、これからの付き合いを考えて、手土産程度を持参することが多いです。

盆提灯などを贈る場合は、初盆の法要の当日ではなく、事前に届けておく配慮は必要でしょう。

贈答用の盆提灯はコレがおすすめです

初盆に盆提灯を、と考えている人におすすめの一品です。

見た目も可愛いですし、金額的にも手に入れやすい価格になっています。電気を入れると竹材でできた美しい絵柄が浮き出る上品な提灯です。省エネタイプになっていて、スイッチのオン・オフの操作が手元でできるようになっています。

ミニサイズなので、机の上に飾ることがでる、贈り物に最適なおすすめの一品です。

大変丁寧な包装とドライバーさんへの心配りに感服しました。おかげさまで無事、しかもかなり早く届きました。母の初盆用に購入しましたが、1つでは寂しかったのでもう1つ注文することにしました。とっても可愛いお品を提供いただきまして、ありがとうございました。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%AC%E4%BB%8F%E5%A3%87%E3%8... |

曹洞宗ってどういう宗派?

曹洞宗はお釈迦様を本尊とする禅宗五家(曹洞、臨済、潙仰、雲門、法眼)の一派で、鎌倉時代に道元禅師(どうげんぜんじ)が中国で学んで持ち帰り、「瑩山禅師(けいざんぜんじ)」が日本全国に広めたとされています。

禅宗五家で信者を多く集めた宗派には、曹洞宗の他に臨済宗がありますが、臨済宗が幕府や貴族などの権力者の信仰を集めたのに対し、曹洞宗は庶民の間に信仰が浸透した宗派で、本山は福井県の永平寺です。

曹洞宗は葬儀の儀式が多いのが特徴

人間は生まれながらにして仏の心を持っており、正しい生活をすることによって、本来持っている仏の心が現れてくる、というのが曹洞宗の信仰になります。

曹洞宗は葬儀の儀式(懺悔文や三帰戒文、三聚浄戒や十重禁戒、血脈授与など)が多いのが特徴といわれていますが、故人があの世でお釈迦様の弟子になるために必要な儀式、というのが曹洞宗の教義になっていますので、全ての儀式にそれなりの意義があります。

曹洞宗の初盆の迎え方を知ろう

曹洞宗の初盆の迎え方|精霊棚など6項目の初盆のしきたりを解説
曹洞宗は数ある仏教の宗派の中でも、日本全国に最も深く浸透している宗派といわれていますので、曹洞宗の初盆の迎え方を知っておくと、初盆の迎え方で失敗することは少ないでしょう。

科学がどんなに進化しても、人はいつかこの世を去り初盆を迎えます。無駄に思える初盆の儀式も、人命の儚さを確認する儀式として消えることはないでしょうから、一連の流れを知っておくことは無駄ではありません。

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