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2019年01月10日

死亡後に戸籍謄本が必要な手続き3つ|申請に必要なもの5つ

故人の死亡後の戸籍謄本は、相続をはじめとしたさまざまな届出や手続きに使用しますが、交付には手間や時間、そしてお金がかかります。今回は、どのような手続きに戸籍謄本が必要か、また、戸籍謄本の交付申請の仕方などをご紹介していきます。

死亡後に戸籍謄本が必要な手続き3つ|申請に必要なもの5つ

死亡後の戸籍謄本とは

故人の死亡後の戸籍謄本は、戸籍全部事項証明書ともいい、相続に関するほとんどの手続きにおいて提出を求められる書類の一つです。法定相続証明情報制度もはじまり、戸籍全部事項証明書にかえて法定相続情報一覧図の写しで代用することも可能になりました。

今回は、死亡後に戸籍謄本が必要な手続きや、法定相続証明情報制度が利用できる手続き、戸籍謄本の申請に必要なものなどを見ていきます。

法定相続証明情報制度とは

法定相続証明情報制度とは、法務局で発行される認証文のついた法定相続情報一覧図の写しがあれば、各種相続手続きや届出の際に必要な書類一式の代用になるという制度です。

今までは死亡の手続きや届け出ごとに必要だった書類一式を、法定相続情報一覧図の写しの代用により届出人や提出される側の負担の軽減を目的とした制度ですが、平成30年4月開始の新しい制度でもあるので、手続きの際は念のため利用可能か確認しましょう。

死亡後に戸籍謄本が必要な手続き3つ

故人の死亡後の戸籍謄本は相続をはじめとしたさまざまな手続きに使われますが、戸籍謄本の交付申請にはお金がかかるため、確実に必要な通数だけを申請したいです。故人の戸籍謄本が必要になる手続きを3つに分けてご紹介していきます。

1:相続関係

死亡後の戸籍謄本の取得の目的の一つに、正確な相続関係の特定があります。この相続関係の特定には、故人の戸籍謄本だけでは不十分で、故人の一生で作られた全ての戸籍謄本を遡って取得する必要があります。

また、故人の兄弟姉妹が相続人となる場合には、併せて故人の両親の戸籍も遡って取得し、ほかに兄弟姉妹がいないことや、相続人が相続開始時点で生存していて、かつ相続の権利もあることを証明する必要があります。

1:遺言書の検認

遺言書が自筆証書遺言、または秘密証書遺言であった場合には、家庭裁判所の検認の手続きが必要になり、検認の手続きには所定の申立書と相続関係を証明できる戸籍謄本などが必要になります。

検認とは、相続人に対して遺言の存在と内容を知らせ、遺言の内容を明確にして遺言書の偽造や変造を防止する手続きです。検認が終わると検認済みの証明書が交付されます。なお、遺言が公正証書遺言の場合には、検認の手続きは不要です。

2:相続税の申告・納税

相続税の申告や納税の手続きの際、 被相続人の全ての相続人を証明するものとして、死亡者とその関係者の戸籍謄本が必要になります。ただし、必要なのは法務局で作成された図形式の法定相続情報一覧図の写し、または戸籍謄本となっており、これらはコピーでも提出可能です。

3:生命保険金の請求

生命保険金の請求にも、死亡者の戸籍謄本が必要になる場合があります。死亡時の生命保険金の請求の場合、請求先や受取金額によっては戸籍謄本や死亡診断書のコピーで請求可能な場合もありますので、請求前に請求先へ必要書類を確認しましょう。

2:遺族年金の請求

死亡者が死亡当時に主として生計を維持していた場合、遺族年金の請求に死亡者の戸籍謄本(全部事項証明書)が必要になります。このほか、必要な書類は年金請求書、年金手帳、健康保険証、世帯全員分の住民票、故人の住民票の除票、死亡診断書のコピー、などとなっています。

受け取れる範囲や金額は要件により大きく違いますが、年金事務所やねんきんダイヤルで確認が可能なので問い合わせるのが確実でしょう。

1:国民年金の遺族基礎年金請求

国民年金の遺族基礎年金は、死亡者が生計を維持していてかつ国民年金に加入していた場合、子のいる夫や妻、または子に支給されるもので、請求に戸籍謄本が必要になります。支給されるのが子の場合、結婚しておらず、かつ18歳の誕生日の属する年度末までの支給となります。

遺族基礎年金のみの請求の場合、請求書や戸籍謄本をはじめとした必要書類は、住んでいる市区町村へ提出します。

2:国民年金の寡婦年金請求

夫を亡くした妻が遺族基礎年金に該当しなかった場合、所得保障や納付した保険料が掛け捨てにならないよう、寡婦年金を請求できる事があります。

請求先は死亡者の最後の住所地の市区町村、または最寄りの年金事務所ですが、請求書や戸籍謄本をはじめとした添付書類は、提出先や請求者により異なりますので注意しましょう。

3:厚生年金の遺族厚生年金請求

死亡者が厚生年金に加入していたり、障害年金や老齢厚生年金を受給中の場合には、遺族は遺族厚生年金を請求できる事があります。遺族基礎年金とは違い支給は定額ではなく、老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3と、いくつかの条件により金額が決定されます。

請求や支給される予定の年金額の確認は、最寄りの年金事務所で行いましょう。

3:名義変更

相続に伴い、金融関係や動産、不動産の名義変更の手続きが必要になるケースが複数出ます。名義変更には戸籍謄本や法定相続情報一覧図の写しが必要になるケースが大多数ですが、一方で、コピーでも手続き可能な場合や、原本を提出後に返却される手続きもあります。

すみやかに手続きの必要な財産の調査を行い、手続きに使う書類は必要な分だけ取得できるようにすると、後の届け出や手続きがスムーズに進みます。

1:不動産の名義変更

相続時の不動産の名義変更には、法務局に所有権移転登記申請書、戸籍謄本、住民票の写し、遺言、相続人全員分の印鑑証明書のついた遺産分割協議書、固定資産評価証明書などを提出します。

戸籍謄本は死亡者の戸籍謄本(除籍謄本)、死亡者の出生まで遡れる除籍・改製原戸籍謄本、相続人全員分の戸籍謄本が必要になりますが、これらは原則、認証文のついた法定相続情報一覧図の写しでも代用できます。

2:預貯金の名義変更

預貯金の名義変更をしたい場合には、相続届、遺言書、相続関係を証する戸籍謄本等または法定相続情報一覧図の写し、相続人全員の印鑑証明書などが必要になります。

相続届けは金融機関ごとに所定の用紙がありますが、ゆうちょ銀行の貯金の場合は最初に相続確認表の提出を求められます。相続確認表は最寄りのゆうちょ窓口かウェブサイトからのダウンロードし、これを記入・提出してはじめて、必要書類のご案内が郵送されてきます。

3:自動車所有権の移転

死亡者の名義の自動車があった場合は、自動車所有権の移転手続きも必要です。売却や廃車にしたい場合にも、一旦相続人が自動車を引き継ぐ必要があります。

申請は申請書に被相続人の死亡が確認できる書類と相続人全員が確認できる戸籍謄本等に車検証、自動車税申告書、車庫証明書などを添付し、陸運局へ提出します。

自転車の場合は改めて防犯登録を行い、原付や自動二輪は一度廃車手続きを行った上で相続人の名義で登録し直します。

4:加入固定電話の名義変更

加入固定電話の名義が死亡者だった場合、名義変更(承継)に全部事項証明書の戸籍謄本が必要な場合があります。加入先によってはコピーでも提出可能な場合がありますので、ホームページなどで確認をとりましょう。

また、加入先がNTTの場合、電話加入権という財産がある事があります。電話加入権は戸籍謄本を添えて郵送で名義変更の手続きが可能ですが、少額とはいえ相続税もかかる権利ですので、併せてチェックしましょう。

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戸籍謄本の申請に必要なもの5つ

人が死亡した場合、ほとんどの相続手続きにおいて提出しなければならないのが戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)ですが、誰でもどこでも申請できるものではありません。戸籍謄本の交付申請に必要なものを5つに分けてご紹介していきます。

1:市区町村所定の戸籍交付申請書

戸籍謄本の交付は死亡者の本籍がある市区町村のみで行え、市区町村所定の申請書に記入をする必要があります。戸籍交付申請書は、多くの市区町村で所定の様式をウェブサイトからダウンロードできます。

遠方で窓口へ直接行けない場合などは、所定の方法により郵送してもらうことも可能ですが、取り寄せをする場合には交付に時間がかかりますので注意が必要です。

2:故人の家族と分かる戸籍謄本

故人の戸籍謄本を交付申請できるのは、原則、故人の配偶者か直系の人だけです。申請者が死亡者の戸籍だけで関係を確認できない場合は、故人と申請者の親族関係を確認できる資料として、故人の家族だとわかる戸籍謄本の提示を求められるケースがあります。

ただし、明確に故人の家族だとわかる場合には不要なケースがほとんどです。

3:印鑑

戸籍謄本の申請をするのに、印鑑が必要な市区町村もあります。しかし、申請に印鑑が不要な市区町村も多く、必要な場合でも、認め印で申請可能なケースが大半です。戸籍謄本の交付申請前に、死亡者の本籍地の市区町村に、印鑑が必要かどうか確認すると良いでしょう。

4:本人確認書類

窓口で戸籍謄本の申請をする場合には、死亡者の配偶者か直系の人が身分証明書を提示して申請し、郵送で申請を希望する場合には、身分証はコピーを添付します。

運転免許証やパスポート、マイナンバーカードのように顔写真付きの公的な証明書だと1つの提示で済みますが、健康保険証のように顔写真のない証明書や、学生証のように公的機関の発行でない証明書の場合だと、複数の証明書の提示が必要になるケースが多いです。

5:その他

戸籍謄本を交付してもらう場合には、1通あたり数百円の手数料が必要になります。

遠方であるなど、窓口へ直接行けない場合には、所定の申請書に申請者の身分証明書のコピー、返信用封筒、手数料金額分の定額小為替などを添えて郵送してもらいます。

平日に窓口へ行けないなどの理由で代理人を通して申請する場合には、併せて委任状も必要になります。また、この代理人になるためには、弁護士や司法書士などの資格も必要です。

死亡後に戸籍謄本が必要な手続きを知っておこう

死亡後の戸籍謄本は複数の手続きで必要になりますが、交付申請にはお金や時間がかかります。時には戸籍を遡って調べる必要もあり、複数の戸籍謄本を添付しなければならないケースでは、申請の手間や金額も増えてしまいます。

原本ではなくコピーや法定相続証明情報制度が利用できる場合もあるので、手続きに必要な戸籍謄本の原本は何通であるかあらかじめ知っておくと手続きがスムーズに進み、結果、遺族の負担も減ります。

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