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2018年12月19日

お葬式の数珠の選び方|7つの宗派に合わせた数珠選び

お葬式に参加すると、参列者はみな数珠を持って葬儀に臨みます。ところで、葬儀に関わらず仏教ではなぜ数珠を持つ必要があるのでしょうか。実は数珠は仏教と密接な関係がある法具で、宗派によって数珠が異なります。今回は宗派別の数珠について詳しくお話します。

お葬式の数珠の選び方|7つの宗派に合わせた数珠選び

数珠選びの基礎知識

数珠は葬式や法事、また日々のお勤めなどで使用される私たちに最も身近な法具です。数珠は各宗派によって仕様が決まっている本式念珠と、どの宗派の信徒でも関係なく使うことができる略式念珠に分けられます。

また、数珠には各種の石や木の素材が使用され、それぞれ意味を持っています。そのため、私たちが初めて数珠を購入する際はどの数珠を選んだら良いかよく分かりません。ここでは数珠に関する基礎知識をお話します。

数珠は必要?

数珠は仏教の信徒であることを証明する法具です。そのため、葬式などに参列する際は持参することが礼儀とされています。社会人になると葬式や法事に参加する機会が増えます。そのため、数珠は社会人のマナーとして常に持参している必要があります。

さらに、数珠はお守りとしての意味合いがあり、悪いことが実に起こる時には身代わりとして糸が切れると言われます。また、数珠はご先祖様や尊仏との絆を結ぶ力があるとされています。

宗派に関わらず利用できる略式念珠

最近の若い人の中には、自分の家がどの宗派の檀家に属しているか分からない方が多くなっています。葬式では自分の宗派の本式念珠を持参するのが良いとされています。しかし、宗派が分からない場合は、宗派に関係なく使える略式念珠でも良いとされています。

本式念珠と違い、略式念珠に決まった形式はなく、数珠の珠の数は108の約数で構成されており、どのような素材が使われていても特に問題はありません。

宗派に合わせた選び方

基本的に、略式念珠があれば用はたります。しかし、自分の宗派が分かっているのであれば本式念珠を持つべきと考えられています。

同じ仏教と言えども日本には多くの宗派が存在し、それぞれ教義が異なります。そのため、各宗派で使われる本式念珠もそれぞれ様式が異なります。また宗派により本式念珠の意味も異なります。ここでは、宗派別の本式念珠がどのように違うのかをご説明します。

真言宗

真言宗は弘法大師空海が開いた仏教で、大日如来をご本尊とし、修行を通してこの世で悟りを開く即身成仏を教義とする密教です。

真言宗の本式念珠は108の主珠の間に小さな4つの四天珠があり、両端に母玉が2つ付きます。また母玉の先に二つの梵天房が付いており、その間に弟子珠と呼ばれる珠が各7つ連なります。長い念珠を二つ折りにして用いるので振分念珠とも言われます。数珠は摺鳴らして使用し、煩悩を払うとされています、

天台宗

天台宗は伝教大師最澄が開いた宗派で法華経を根本経典とし、密教も内包した総合仏教です。真言宗以外の各宗派は天台宗から派生しています。

天台宗の本式念珠は平珠やみかん珠などとも呼ばれるソロバン型の主玉を用います。108つの主珠の間に4つの四天珠、1つの母玉あり、母玉から2本の梵天房が伸びます。房の片側に平珠が20、もう片方に丸珠が10付きます。天台宗の本式念珠はお経を唱えた回数を数えるために用います。

日蓮宗

日蓮宗は日蓮上人が開いた宗派で、法華経を基本経典とする宗派です。他の宗派が中国の宗派の影響を受けているのに対し、日蓮宗は日本で生まれた教義です。

日蓮宗の本式念珠は法華数珠と呼ばれ、形状は真言宗の本式念珠に似ています。ただし、母玉から出ている梵天房は一方が2本、もう片方が3本あり、弟子珠の組み方も異なります。日蓮宗の場合、数珠は曼荼羅を表現しているとされ、祈祷の際に木剣と共にならして使用します。

臨済宗

臨済宗は鎌倉時代に中国に留学した栄西が持ち帰った仏教で、禅問答などを通じ自ら悟りを開くことを教義とした禅宗と呼ばれる宗派です。

臨済宗の本式念珠は別名を看経(カンキン)念珠と呼ばれ、現在も中国本土で使われている数珠に近い形をしています。ちなみに看経とは禅宗で経典を黙読することを言います。108つの主珠と4つの四天珠、1つの母玉で構成され、母玉から紐房が2本伸びます。紐房の間に弟子珠はありません。

曹洞宗

曹洞宗は臨済宗の元で禅宗を学んだ道元が中国に留学し、曹洞宗の僧侶の元で悟りを開いたことで帰国して開いた宗派です。臨済宗と共に禅宗に属し、座禅を通じて悟りを開く「只管打座」を教義としています。

曹洞宗の本式念珠は臨済宗と同じ看経念珠ですが、金属製の環が付いています。金属製の環自体に特別な意味はなく、単に臨済宗との門徒の違いを示しているだけです。

浄土宗

浄土宗は中国の浄土信仰に影響を受けた法然が開祖で、阿弥陀如来に帰依し「南無阿弥陀仏」の念仏を一心不乱に唱えれば誰でも極楽浄土に行けるという専修念仏を教義としています。

浄土宗の本式念珠は他の宗派の念珠と異なっており、54の主珠で構成された念珠の輪を2つ連ねた形をしています。また下の方の輪には金属製の環が付いており、その環にさらにもう一の小さな環がつらなり、その小さな環に2本の梵天房が付いています。

浄土真宗

浄土真宗は法然に学んだ親鸞が開いた宗派で、臨終の際に阿弥陀如来に懇願すれば悪人でも極楽往生できると説いた他力本願を教義とする宗派です。

浄土真宗の本式念珠は男女で異なります。男性は略式念珠です。女性は108つの主玉に2つの母玉が付き、それぞれ母玉から房2本ずつ付く形状です。一方の側の母玉の房の紐の間には弟子珠はありますが、もう一方の房の紐には弟子珠は無く、蓮如結びという独特の紐結びをしています。

数珠選びの注意点

数珠には宗派別に定められた本式念珠と、宗派に関係なく使える略式念珠があります。本式念珠に対する考え方は宗派によって異なり、特に日蓮宗や浄土宗では信徒ならば本式念珠を持つことを推奨しています。

また、数珠を選ぶ際には他にもサイズや素材の違いがあります。そのため、それぞれの基準や意味も異なります。ここでは数珠を選ぶ際の注意点についてお話します。

男性用・女性用の違い

男性と女性では手の大きさが異なるため、数珠も男性用と女性用でサイズが異なります。女性用の数珠の方が男性用に比べ使われている珠の大きさが一回り小さくなります。

また、男性用と女性用では使われる房の色が異なります。房は宗派によって色や形が決められている場合を除き、特に決まりはありません。そのため数珠の販売側で男女別にふさわしい色をあつらえています。男性用は渋め、女性用は明るい色彩が良く用いられます。

貸し借りはしても良い?

急な葬儀で数珠を借りた経験がある方もいるでしょう。しかし来数珠は貸し借りするものではありません。数珠はお守りにもなるので、普段神様の分身であるお守りを貸し借りしないのと一緒です。一方で、自分が使っている数珠をプレゼントするのは問題ありません。これもお守りをあげるのと一緒の意味があります。

数珠は貸し借りできないので、購入する際は自分にふさわしい数珠を選ぶ必要があります。

パワーストーン・ブレスレット式の数珠

最近は腕珠と称してパワーストーンを用いたブレスレット式の数珠が販売されています。腕珠は念珠を身に付けることで仏を身近に感じることができるようにした法具で、お守りとして使用されます。。そのため、腕珠を本式念珠や略式念珠のように葬儀や法事に用いることはできません。

数珠の使い方

数珠は葬式や日々のお勤めの際に、霊前で合唱する時に用います。合掌で数珠をどのように使うかは各宗派によってそれぞれ異なります。基本的に略式念珠の場合は親指と人差し指の間に挟むようにして持ちます。

本式念珠のように長い念珠の場合は両手の中指にかけ私をするようにて手で合わせるようにして持ちます。この時房が下に垂れるように持ちます。

宗派に合わせた数珠を持って参列しましょう

数珠は自分がどの宗派の信徒かを示し、葬儀や日々のお勤めに必要不可欠な法具です。社会人になると葬儀や法事に参列する機会も増えます。そのため、自分がどの宗派の檀家か知っているのあれば、社会人のマナーとして宗派に合わせた数珠を用意しておいた方が良いでしょう。

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