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2018年12月28日

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ

神道の葬式は仏教とは異なり、霊璽や祖霊舎などの聞きなれないものが登場します。礼拝方法も異なる事があるので、初めての方は驚く事も多いでしょう。神道における霊璽や祖霊舎とは何なのか、そしてどのように扱っていくべきなのか、今回は神式葬儀のノウハウについて紹介します。

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ

霊璽とは

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
日本は世界でもまれに見る多宗教の国家です。国民は信仰の自由が保障されており、自身の信じる宗教によって冠婚葬祭の方法を選択する事ができます。

その中でも神道は、古来より日本で信仰されてきた宗教の一つにあたります。自然現象を尊び進行する宗教で、開祖や教典などは存在しません。その神道の風習の中に、「霊璽」と呼ばれる葬儀に欠かせない存在があるのをご存知でしょうか。

霊璽の意義と目的

霊璽は、故人の魂を肉体から移すために存在するいわば「依り代」のようなものと言えるでしょう。これは神道独自の死の解釈方法なので、他宗教とは少し異なる文化です。神道では故人の魂を「御霊代(みたましろ)」と呼び、家族を守る守護霊として今後故人を扱う事が定められています。

霊璽と位牌の違い

仏教では人が亡くなった際に、位牌(いはい)と呼ばれるものを作ります。僧によって与えられた故人の戒名(かいみょう、仏教に受戒した者に与えられる名)を刻み、仏壇で安置するのがオーソドックスでしょう。

霊璽は、神道における故人の魂の依り代となる点で位牌と大きく異なります。位牌と違って人の目に触れてはいけないものとされているので、安置する際に覆いを被せるのが主流となっています。

霊璽に関する基礎知識6つ

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
霊璽は神道における大切な文化です。神道を信仰する方にはぜひ知っておいてほしい知識でもあります。今後神道に改宗しようと言う方も、知っておいて損はないでしょう。

ここからは、神道における重要な霊璽について理解するために、霊璽の基礎知識についてまずは紹介していきます。形状や文字入れなど葬儀に必要なノウハウについて学んでいきましょう。

1:霊璽の意味

霊璽は「れいじ」と読みます。神道による葬儀をする際、故人の祖先の御霊の依り代として作られるもので、仏教における位牌にあたるものと言えるでしょう。

神道において個人の魂は分霊とされるので、死後は霊璽に魂を移し、家族を守るとされています。ちなみに霊璽は、仏教における四十九日にあたる「五十日祭」と呼ばれる日までに故人のものを作らなければなりません。

2:霊璽の由来・語源

霊璽の由来は中国の儒教にあります。祖先祭祀をおこなう際に作られた木主(ぼくしゅ)または神主(しんしゅ)が霊璽の由来とされています。

霊璽の語源ははっきりとわかっていませんが、故人である霊と言う言葉に「印」を意味する璽が合わさり、「霊璽」と言う言葉が生まれた事が察せられるでしょう。ちなみに「璽」と言う言葉は、日本の三種の神器でもある「八尺瓊勾玉」を意味している言葉でもあります。

3:霊璽の形

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
霊璽の形はさまざまにあります。オーソドックスなものは木を四角く形作ったものに布なので覆いが付けられたものですが、木ではなく鏡で作られたものも存在しています。

神道では霊璽が重要なものとされているため、お祀りする際には祖霊舎(仏教でいう仏壇)の中央部分に飾られるので、大切に扱いましょう。デザインが気になると言う方は、ネットなどでも販売されているのでぜひ確認してみてください。

4:霊璽の文字入れとは

霊璽は位牌と同様に、霊号(故人の名前)を刻む「文字入れ」がされます。神葬祭では神主がこの文字を入れる事になっているため、個人で文字入れを行う事はほとんどありません。

霊璽に書かれ霊号もまた、神職者によって名付けられるので自分たちで考える必要はないでしょう。生前の名前に続けて「~霊」「~彦(比古)」のような、尊称が与えられますが、この尊称は故人の年齢などによって個々に変わります。

5:霊号の書き方

霊号は、先ほども紹介したとおり、故人の名前を指して言います。霊璽の正面に刻まれるもので、生来の名前に「大人之命(うしのみこと)」や「霊」などの尊称が付け足されます。

霊璽は基本的に、正面に故人の霊号を文字入れし、裏に誕生日と帰幽の日(現世から幽世へ向かう事)、享年を書き込みます。これらすべては神職の方がおこなう作業なので、遺族の方が文字入れをする事はめったにありません。

6:神棚と祖霊舎の違い

霊璽は神職の方によって文字入れが成されたのちに、祖霊舎と呼ばれる祭壇のような場所の正面に安置されます。そして多くの家では、祖霊舎と同じ方角に神棚を作っている家庭が一般的でしょう。

祖霊舎と神棚はどちらも神様をお祀りするものですが、祖霊舎は祖先を、神棚は一般的な神様をお祀りする点で大きく異なります。また二つが室内に同時に存在する場合は、神棚を祖霊舎よりも高い位置に設置しなければなりません。

神道について知りたい方へ

「霊璽」は神道において重要な役割を持っています。自然などの見えないものを信仰する神道は、祖先神も天照大御神などの神様と同様に信仰対象となるからです。

神道についてもっと知りたい・進藤に興味があると言う方は、伊藤聡著の「神道とは何か」を読んでみてはいかがでしょうか。意外と知らない日本と神への信仰の歴史がわかる事間違いなしです。

霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
神道は仏教とは異なる祀り方をしているため、いくつか注意しなければならない事があります。霊璽の文字入れや用意だけでなく、手入れやお参りにもいくつか気を配らなければならない事があるでしょう。

ここからは、霊璽の祀り方などにおける注意したいポイントを5つ紹介していきます。神道の信仰している方、そうでない方双方、ぜひ学んでみてください。

1:祖霊舎に揃えるもの

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
祖霊舎を設ける際は、いくつか準備物がありますが、揃えるものに関して神棚とさほど大差ありません。三種の神器(神鏡・勾玉・剣)のほか、米・塩・水・酒・榊などを準備すれば大丈夫です。他にも、季節の食べ物や故人が好きだったものなどもお供えされる事があります。

その際、祖霊舎は五十日祭に間に合うように設置してください。神職の方にお祓いをしてもらう事も忘れないようにしましょう。

2:霊璽の置き方

霊璽は祖霊舎の中央にある内扉の中にしまわれます。神道では見えないものを信仰するので、人目に触れないように、内扉の中へしまう際は覆いなどを被せておくのがベストでしょう。

しかし中には小型の内扉がない祖霊舎を使用する場合もあるでしょう。その際は、霊璽が外から見えてしまわないように、戸張(とばり)呼ばれる幕を前に掛けるのが良いとされています。

3:お参りの作法

祖霊舎のあるお宅へ訪問する際は、五十日祭が過ぎるまでの間は仏教と異なるお参りの作法が必要とされるので、注意する必要があります。服装は喪服で構いませんが、数珠・線香・お供え物は必要なく、現金などを持っていくのが良いでしょう。

礼拝の際は柏手のように音を立てる事は禁じられており、偲び手と呼ばれる作法が一般となります。仏教信仰の家庭とは大きく異なる事が多々あるので、一度きちんと調べてお参りしましょう。

4:祖霊舎のお手入れ

祖霊舎の手入れは比較的簡単で、神棚同様にはたきをかける程度で良いとされています。内扉や戸張の中を開けてまで念入りに掃除をする必要はないでしょう。内側の神聖な箇所を何度も開けてしまっては失礼なので、埃をはらう程度で構いません。

5:祖霊舎にかかる費用の相場

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
祖霊舎はおよそ、5~30万円程度の値段の範囲内で購入する事を予想しておくと良いでしょう。上置きタイプで小さいものであれば5万円程度で購入可能ですが、台座付きで大型の「祭壇」と呼ばれるものになると30万円ほどと値が張ります。

霊璽の意味について正しく理解して祀りましょう

霊璽に関する基礎知識6つ|霊璽の祀り方にかかる注意事項5つ
今回は神道の葬式に欠かせない霊璽や祖霊舎などについて紹介していきました。仏教とはかなり異なる事が多くありましたが、理解していただけたでしょうか。

見えない自然の神様を信仰する神道は日本でもなじみの深い宗教です。仏教が主流となっている現代でも、いま信仰する方が多く存在しています。神道信仰者もそうでない方も、霊璽や祖霊舎などの神道の文化をよく理解した上で、向き合っていく必要があるでしょう。

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