2020年10月05日
死装束が左前になった理由|死装束で身につけるものと意味11コ
更新日:2020年10月05日

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死装束とは
死装束とは、人が亡くなった際、棺に遺体を納めるときに遺体に着せる衣装をいいます。基本的には死装束は、遺体に対し、左前で着せるのが習わしです。
この死装束をまとい、死者は三途の川を渡り、極楽浄土に行くと考えられており、日本古来からの伝統ともいえます。
ここでは、死装束が左前な理由や、そのほかの死者に持たせたり、身につけたりさせるものについて解説を行います。
この死装束をまとい、死者は三途の川を渡り、極楽浄土に行くと考えられており、日本古来からの伝統ともいえます。
ここでは、死装束が左前な理由や、そのほかの死者に持たせたり、身につけたりさせるものについて解説を行います。
死装束のはじまり
日本で死装束が行われていたのが確認できるのは奈良時代のころです。その時代の律令、すなわち法律では、庶民は衣服を右前で着て、貴族階級の人間は衣服を左前で着るようにと定められていました。
つまり、死装束の左前の着方とは、もともとは、貴族の衣服の着方だったのですが、庶民が亡くなったあと、来世では貴族のような生活ができるように、という思いで死者の着物を左前に着せたのが始まりといわれています。
つまり、死装束の左前の着方とは、もともとは、貴族の衣服の着方だったのですが、庶民が亡くなったあと、来世では貴族のような生活ができるように、という思いで死者の着物を左前に着せたのが始まりといわれています。
死装束で身につけるものと意味11コ
遺体を納棺する際、遺体に死装束を左前で着せる他にも、死者には多くのものを持って、あの世に旅立ってもらいます。なぜ、そのような多くの物を一緒に納棺するのかというと、死者があの世への旅路で、道に迷わず、無事に極楽に行ってもらうためです。
一緒に納棺する物、一つ一つに意味があり、死者のことを想う、遺族の気持ちが込められています。ここでは、死装束と共に納棺される11個のものの名称と意味を解説します。
一緒に納棺する物、一つ一つに意味があり、死者のことを想う、遺族の気持ちが込められています。ここでは、死装束と共に納棺される11個のものの名称と意味を解説します。
経帷子
経帷子(きょうかたびら)は死者の着せる服であり、死装束です。この経帷子を左前に着せることで、死装束の準備がはじまります。そして、この経帷子の他に、笠や杖、白足袋、手甲、わらじなどといった、死装束に必須なそのほかのものと共に、遺体は納棺されます。
このものに関してですが、日本全国でも地域によって多少は違いがありますが、代表的な死装束としては、今回の内容で間違いはありません。
このものに関してですが、日本全国でも地域によって多少は違いがありますが、代表的な死装束としては、今回の内容で間違いはありません。
笠
死装束と共に納棺されるものの一つに、笠が挙げられます。この笠は、頭にかぶる笠で、これは、死者が三途の川を渡り、極楽浄土を目指す際に、雨風を防ぐために一緒に納棺されます。
死者が冥土での旅路を少しでも楽に過ごせるように、という意味で一緒に納棺されます。
地域や宗派によっては、納棺する際に笠ではなく、頭巾や天冠と呼ばれる頭につける三角の布を納棺することもあります。幽霊の頭によくついている、あの布です。
死者が冥土での旅路を少しでも楽に過ごせるように、という意味で一緒に納棺されます。
地域や宗派によっては、納棺する際に笠ではなく、頭巾や天冠と呼ばれる頭につける三角の布を納棺することもあります。幽霊の頭によくついている、あの布です。
杖
死装束と共に納棺されるものの一つが、杖です。杖は、先ほどの笠と同じく、死者が冥土を歩くさい、少しでも長い旅路を楽にいけるようにと一緒に持たせています。
古来より、人は亡くなると、三途の川を渡り、長い道のりを歩く必要があると考えられてきました。その際に、少しでも死者の負担が減るようにということで、死者に杖を持たせているということです。
古来より、人は亡くなると、三途の川を渡り、長い道のりを歩く必要があると考えられてきました。その際に、少しでも死者の負担が減るようにということで、死者に杖を持たせているということです。
白足袋
死装束と共に納棺されるものに、白足袋があります。白足袋は、死者が極楽浄土に向かう際、移動手段が徒歩であるからと考えられているからです。
当たり前ですが、死者は車や自転車、バイクなどを利用して移動はできません。死後の世界では、全て徒歩で移動しなければならないと考えられています。
昔の人も、長距離を徒歩で移動する際は、足袋を履いて移動していました。死者が長距離を徒歩で移動するために足袋が納棺されます。
当たり前ですが、死者は車や自転車、バイクなどを利用して移動はできません。死後の世界では、全て徒歩で移動しなければならないと考えられています。
昔の人も、長距離を徒歩で移動する際は、足袋を履いて移動していました。死者が長距離を徒歩で移動するために足袋が納棺されます。
手甲
手甲は、もともとは武具として、敵の刀から身を守るものとして存在していました。しかし、それ以外でも修行僧や巡礼者の装着品としても定着し、汗を拭うための布製の手甲が広く利用されていました。
死装束に持たせる手甲も、長い旅路の汗を拭き取ってもらうために入れられています。また、死装束自体が、修行僧や巡礼者を真似ていますので、その名残があるといえるでしょう。
死装束に持たせる手甲も、長い旅路の汗を拭き取ってもらうために入れられています。また、死装束自体が、修行僧や巡礼者を真似ていますので、その名残があるといえるでしょう。
わらじ
わらじは、稲藁を利用して作られる、日本古来から伝わる伝統的な履き物です。旅といえばわらじであり、長距離の徒歩移動には欠かせないものといえます。
わらじを一緒に納棺するということは、今から始まる長い旅路を思い、無事に極楽浄土に到着することを祈ってるからになります。
わらじを一緒に納棺するということは、今から始まる長い旅路を思い、無事に極楽浄土に到着することを祈ってるからになります。
脚絆
脚絆は、長距離を徒歩移動する際に、足を保護するためのものになります。繰り返しますが、古来より日本では、死者は長い時間をかけて冥土の道を歩き、極楽浄土を目指すと考えられてきました。
脚絆は、長距離徒歩移動のさい、足を保護して足へのうっ血を防ぐ効果があります。死後の世界で、死者がそのような症状に困らないよう、入れておくのが脚絆です。
脚絆は、長距離徒歩移動のさい、足を保護して足へのうっ血を防ぐ効果があります。死後の世界で、死者がそのような症状に困らないよう、入れておくのが脚絆です。
三角頭巾
三角頭巾は笠の部分でも触れましたが、幽霊のイラストなどで、幽霊が頭につけている三角の布です。
この三角頭巾は、幽霊の被り物ということで、イメージ的にはよくありませんが、元々は高貴な人がかぶるものとされていました。また、三角頭巾は極楽にいけるように天に向けて三角の上を向けているともいわれています。
不吉なイメージがありますが、死装束を左前に着る理由と同じく、深い意味があります。
この三角頭巾は、幽霊の被り物ということで、イメージ的にはよくありませんが、元々は高貴な人がかぶるものとされていました。また、三角頭巾は極楽にいけるように天に向けて三角の上を向けているともいわれています。
不吉なイメージがありますが、死装束を左前に着る理由と同じく、深い意味があります。
頭陀袋
頭陀袋(ずたぶくろ)は、元々は僧侶が頭陀行という修行の際に身につけた携行袋です。死装束では、死者の首にかけ、死者の旅路に必要なものを入れるとされています。
代表的なものは六文銭ですが、地方によっては他のものを入れるケースもあります。この頭陀袋を身につけることで、頭陀袋の頭陀の本来の意味である、現世での欲を捨てて、旅に出るように、という意味も込められています。
代表的なものは六文銭ですが、地方によっては他のものを入れるケースもあります。この頭陀袋を身につけることで、頭陀袋の頭陀の本来の意味である、現世での欲を捨てて、旅に出るように、という意味も込められています。
六文銭
死者に六文銭を持たせるという話は、死装束を左前に着せるという話と同じく、有名な話です。この六文銭を死者に持たせる意味ですが、六文銭は死者が三途の川を渡る際に必要と言われています。
この六文銭ですが、三途の川のほとりには、鬼がいるとされており、三途の川を無事に渡るために、この六文銭を鬼に渡す必要があると考えられています。死者が無事に極楽にいけるようにという配慮が、六文銭です。
この六文銭ですが、三途の川のほとりには、鬼がいるとされており、三途の川を無事に渡るために、この六文銭を鬼に渡す必要があると考えられています。死者が無事に極楽にいけるようにという配慮が、六文銭です。
数珠
死者には基本的に、数珠を持たせて納棺をします。数珠を持たせる意味ですが、数珠を持たせることにより、死者に現世での欲を捨てさせるという意味が込められています。
数珠は死者と共に焼いてしまいますが、その他のものと同じく、焼いてあの世に一緒に持って行ってもらうという意味があります。
数珠は死者と共に焼いてしまいますが、その他のものと同じく、焼いてあの世に一緒に持って行ってもらうという意味があります。
死装束の着方と理由4つ
死者をあの世に送り届けるために、葬儀を行い、火葬を行います。火葬を行う際に、死者に死装束を着せるのですが、死装束は基本的に左前に着せるのが習わしです。
普通、着物は右前に着るのが普通ですので、この死装束は左前に着るというのは、それなりの理由があります。ここでは、死装束の着方や、死装束を左前に着る理由を4つ紹介していきます。
普通、着物は右前に着るのが普通ですので、この死装束は左前に着るというのは、それなりの理由があります。ここでは、死装束の着方や、死装束を左前に着る理由を4つ紹介していきます。
左前で着せる
死装束を左前で着せるというのは、古来からの習わしです。基本的には着物は右前で着ますので、左前に着物や洋服を着るのは不吉であると言われています。
しかし、なぜ死装束は左前で着るのでしょうか。ちなみに死装束で有名な話といえば、伊達政宗が豊臣秀吉の前に、死装束で拝謁したという逸話があります。
この時、伊達政宗は死を覚悟していたといいますから、死装束は死と深く関わりのある着物であったことがわかります。
しかし、なぜ死装束は左前で着るのでしょうか。ちなみに死装束で有名な話といえば、伊達政宗が豊臣秀吉の前に、死装束で拝謁したという逸話があります。
この時、伊達政宗は死を覚悟していたといいますから、死装束は死と深く関わりのある着物であったことがわかります。
理由1:奈良時代の衣服令
冒頭でも少し述べましたが、死装束というより、左前で着物を着るという風習は、奈良時代からの習わしです。この時は、死装束ではなく、左前という着方は、貴族階級などの特権階級の着物の着方でした。
逆に庶民などは、左前で着ることは許されていませんでしたので、右前で着物を着ていました。
せめて死者になり、生まれ変わった時は、裕福な階級になってもらいたい、という思いから、死者の着物を左前に着せたといいます。
逆に庶民などは、左前で着ることは許されていませんでしたので、右前で着物を着ていました。
せめて死者になり、生まれ変わった時は、裕福な階級になってもらいたい、という思いから、死者の着物を左前に着せたといいます。
理由2:お釈迦様が入滅する時と同じ
死装束を左前に着せる理由の一つに、お釈迦様と同じ格好をさせるというものがあります。これは、お釈迦様が入滅、すなわち亡くなられる際に、着ていた着物が左前であったことが由来です。
お釈迦様と同じく、左前で着物を着ることで、お釈迦様のいらっしゃる場所に無事に行ってもらいたという、遺族の想いが込められています。
お釈迦様と同じく、左前で着物を着ることで、お釈迦様のいらっしゃる場所に無事に行ってもらいたという、遺族の想いが込められています。
理由3:右手が懐に入りやすい
死装束が左前の理由の中に、右手が懐に入りやすいという理由があります。これは、日本人はもともと、懐に物を入れる風習があったのですが、着物が左前であると、右手を懐に入れやすく、物が取りやすいというメリットがあるからです。
人類は右利きが多いですから、必然的に右手を懐に入れやすいように、左前に死装束を着せたと言われています。
人類は右利きが多いですから、必然的に右手を懐に入れやすいように、左前に死装束を着せたと言われています。
理由4:死者と生者を区別
死装束を左前に着せる理由に、単純に死者と生者を区別するためとも言われています。確かに単純ですが、死者と生者を区別するのに、これほどわかりやすいやり方はありません。
そのため、誤って着物を左前に着ている姿をインスタなどであげてしまった芸能人は炎上の対象になります。それほど、着物を左前に着るといういうのは、一般的にも不吉であると考えられています。
そのため、誤って着物を左前に着ている姿をインスタなどであげてしまった芸能人は炎上の対象になります。それほど、着物を左前に着るといういうのは、一般的にも不吉であると考えられています。
死装束に関する本
死装束に関しては、諸説ありますので、死装束に関して詳しく知りたい場合、本を参考にすることをします。
「よそおいの民俗誌」は、死装束をはじめとする、日本の伝統的な衣装を詳しく紹介しています。死装束のことや、その他の民俗誌について知りたい方にする本です。
「よそおいの民俗誌」は、死装束をはじめとする、日本の伝統的な衣装を詳しく紹介しています。死装束のことや、その他の民俗誌について知りたい方にする本です。
死装束についていの疑問点3つ
死装束に関して解説をおこなっていますが、基本的に死装束についての疑問点も多々あります。ここでは、死装束についての疑問点を3つほど挙げていきます。死装束にもいろいろと知りたいことがあるということです。
1:浴衣を左前に着たら不吉?
普段は着物などを着る機会などは少ないはずです。しかし、旅行の際などに、浴衣などは着るはずです。実は浴衣に関してですが、浴衣も左前に着ることは不吉です。
もちろん、今時そのようなことを気にする必要はない、という意見もありますが、それでも左前に着物をきることは死者をあらわすといわれていますので、やめた方がいいでしょう。
もちろん、今時そのようなことを気にする必要はない、という意見もありますが、それでも左前に着物をきることは死者をあらわすといわれていますので、やめた方がいいでしょう。
2:死装束が白い理由
死装束が白い、というのはある意味常識ですが、なぜ白いのかを知っている人は少ないことでしょう。理由ですが、基本的に日本人は死というものを白で表していたという説があります。
また、死者が純粋でいるために、汚れのない白にしているという説もあります。
また、死者が純粋でいるために、汚れのない白にしているという説もあります。
3:宗教による違い
宗教によって、死装束にも違いがあります。同じ仏教でも、宗派によっては死装束を着せる必要はなく、足袋だけを履かせる場合もありますし、キリスト教では、死者の好きだった服を着せるのが一般的です。
「左前」の諸説を理解しよう
ここまで、死装束に関して解説を行っていきました。死装束は、基本的に左前で着ますが、その理由は諸説あります。今回、解説した内容を参考に、死装束の左前の諸説を理解してもらえれば幸いです。
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初回公開日:2019年01月24日
記載されている内容は2019年01月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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